重力に戯れる愉しみ

主にバックカントリースキーの備忘録を書いています

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塩見岳、蝙蝠岳 2010年7月17~19日(2日目)

山行の 2 日目。三伏峠から塩見岳を通り、蝙蝠岳までを往復します。

  • 日付: 2010年7月18日(日)
  • 天気: 晴れ
  • ルート: 三伏峠~塩見岳~蝙蝠岳

2:35 三伏峠

昨日の鍋の残り汁で作った雑炊で腹を満たし、三伏峠を出発。満点の星が輝き、今日はよく晴れそうです。

真っ暗な森の中をヘッドランプの明かりを頼りに進みます。

三伏山を通過しアップダウンを繰り返し本谷山には約 1 時間で到着。

倒木のある鞍部で空が明るくなり始め、塩見岳のシルエットが現れ始めました。

4:53 – 5:00 塩見新道との分岐

感じの良い樹間の広い急斜面を登って塩見新道との分岐に到着。ここで初めての休憩とします。

朝日に紅く染まった中央アルプス

朝日に紅く染まった中央アルプス

遠く中央アルプスが赤く染まっているのが見えます。

伊那谷は雲海の下

伊那谷は雲海の下

こんなに早い時間ですが、塩見小屋からは三伏峠へと向かう人達が何人も続々下りてきて、すれ違いました。

5:30 塩見小屋

塩見小屋の向こうには塩見岳と天狗岩

塩見小屋の向こうには塩見岳と天狗岩

森林限界を越えてハイマツ帯を少し行くと塩見小屋に到着。休むことなく小屋を通り過ぎると、稜線南側をトラバースするようになり、塩見岳を眺めを楽しみつつ気持く進みます。

三伏沢に映る塩見岳の影

三伏沢に映る塩見岳の影

荒川三山が見えてきた

荒川三山が見えてきた

やがて、ささやかなお花畑を通り過ぎると、岩場に差し掛かります。

塩見岳の山頂直下の岩場

塩見岳の山頂直下の岩場

南アルプスにはちょっと似つかわしくない急峻な岩場です。
すれ違った 2 人連れが「ここの岩の色、珍しいね」なんて話をしていました。言われてみれば確かに、ここの岩は赤紫色が印象的です。後で判ったことですが、これはチャート特有の色であり、この色が「赤石山脈」と称される由来になったのだとか。

6:54 塩見岳・西峰

急な岩場を登って西峰に到着。遥か彼方の富士山の穏やかなシルエットがやっとここに来て現れました。

西峰から富士山と東峰を望む

西峰から富士山と東峰を望む

西峰から東峰と荒川三山を望む

西峰から東峰と荒川三山を望む

西峰では少し立ち止まって写真を撮る程度で、すぐに東峰へ向かいました。東峰は目と鼻の先。こんなに近くて間が落ち込んでいない双耳峰というのも、他にはあまりないかも。

6:57 – 7:29 塩見岳・東峰

さて、東峰に到着。三角点がある西峰の標高が、塩見岳の公式な標高とされているようですが、最高峰は東峰です。山頂からは 360 度の素晴らしい景色が広がっています。

東峰から西峰、仙丈ヶ岳、甲斐駒を望む

東峰から西峰、仙丈ヶ岳、甲斐駒を望む

仙塩尾根の向こうには白峰三山が

仙塩尾根の向こうには白峰三山が

30 分ほどのんびりと景色を堪能して過ごしました。

そして、これから目指す蝙蝠岳へのルートを観察します。

東峰から蝙蝠尾根を望む

東峰から蝙蝠尾根を望む

蝙蝠岳の向こうには富士山が

蝙蝠岳の向こうには富士山が

東峰からは蝙蝠岳は目と鼻の先という感じですが、ぐるっと蝙蝠尾根を周り道して行くのでそれなりに時間もかかるわけで・・・しかも今回は往復しなければなりません。もっと山頂でのんびりしていたいけれど、帰りのことも考えて早めに出発するこにとします。

7:51 – 8:04 北俣岳分岐

東峰から少し下り分岐へ。ここで仙塩尾根と別れてヤセ尾根へと進みます。

分岐から北俣岳の痩せ尾根へと進む

分岐から北俣岳の痩せ尾根へと進む

岩峰が細かく点在してアップダウンが連続するヤセ尾根を過ぎると、広く平坦な山頂部の北俣岳に。

北俣岳から蝙蝠岳へ続く尾根を望む

北俣岳から蝙蝠岳へ続く尾根を望む

それからは大らかで快適な蝙蝠尾根を進みます。

しかし、このころから日が強烈に照りつけ、強烈に暑くなってきました。

まだ雪が残る塩見岳の東面

まだ雪が残る塩見岳の東面

蝙蝠尾根から見上げる塩見岳は、三伏峠からのそれとはずいぶん印象が違います。

さて、ザレ場をどんどん下ると樹林帯へ突入します。

雪が残っている最低鞍部

雪が残っている最低鞍部

最低鞍部には雪がわずかに残っていました。ここは二重稜線に挟まれた舟窪地形になっていて風除けできるので、幕営には適していそうです。

いちいちかいくぐるのが面倒な低木帯過ぎると登り返しです。

ハイマツ帯をかき分けてもうひと登りすると、蝙蝠岳の山頂がようやく見えてきました。

山頂には休憩中の単独の方が一人。やがてこちらへ向けて下りてきました。すれ違うときに少し話しをすると同じく三伏峠から来た方のようでした。

9:46 – 10:26 蝙蝠岳

蝙蝠岳の山頂

蝙蝠岳の山頂

単独の方は軽い足取りで三伏峠へ戻って行きます。相当な強者っぽい雰囲気です。そして私もいよいよ蝙蝠岳に到着。

蝙蝠岳登頂記念

蝙蝠岳登頂記念

時間も忘れて眺望に見入ってしまいます。

蝙蝠岳は荒川三山の好展望地

蝙蝠岳は荒川三山の好展望地

塩見岳と来た道を振り返って眺める

塩見岳と来た道を振り返って眺める

それにしても、南アルプスの高峰に囲まれて位置するこの山頂からの景色は最高ですね。

荒川三山から小河内岳へと続く稜線

荒川三山から小河内岳へと続く稜線

白峰三山から南嶺へと続く稜線

白峰三山から南嶺へと続く稜線

南へと続く蝙蝠尾根、右手には笊ヶ岳へと続く白峰南嶺の稜線

南へと続く蝙蝠尾根、右手には笊ヶ岳へと続く白峰南嶺の稜線

頑張ってロングルートをやって来た甲斐があったってもんです。

山頂には次々に後続の方々や、二軒小屋からやって来た方々で賑やかになってきました。ほとんど人の来ない、もっと静かな稜線だと想像していただけに、ちょっと意外な感じです。

ちょっと残念なのは、鬱陶しいブヨに纏わり付かれて、おちおち座っていられないことでした。

もっと長居していたいけれども、帰りの時間も考えるとそろそろ出発しなくては。

来た道を戻る

来た道を戻る

疲労が貯まっているのも事実ですが、なによりやっぱり体力が落ちているんだなあ・・・、ペースが上がりません。北俣岳への登りはたいした勾配でもないのに、かなり苦しみました。

12:09 – 12:15 北俣岳分岐

分岐に戻ってきた頃には塩見岳の山頂は厚いガスに覆われ始めていました。

昨日三伏峠小屋で蝙蝠岳に行くと言っていた方がには結局会わなかったので、今日三伏峠から来たのは山頂であった方と私だけだったようです。

12:52 – 13:01 塩見岳の東峰

東峰で一息ついて帰路を急ぎます。

岩場を下っていると、テント泊装備の方とすれ違いました。これから蝙蝠岳に行くそうで、例の最低鞍部に幕営する予定とのこと。「誰か他に幕営しそうな人いた?」と聞かれたので、「誰もいませんよ」と答えると、「そうかぁ、寂しいなあ」とおっしゃってました。まあ、確かにあそこで一人きりは寂しいなあ。

岩場を下る間には、山頂を目指す人達と何人もすれ違いました。みなさん塩見小屋に今夜泊まる方々のようです。

岩場の下にあるささやかなお花畑

岩場の下にあるささやかなお花畑

花の名前をロクに知らない私でも判る、ハクサンイチゲやキンバイが咲いていました。

14:11 – 14:20 塩見小屋

塩見小屋

塩見小屋

あまりにノドが乾いていたので、塩見小屋でペットボトルを 2 本購入して一気に飲み干しました。

14:31 塩見新道との分岐

のんびりしていられないので、足早に三伏峠を目指します。とはいえ、疲れてなかなかペースが上がらない・・・。

倒木帯から塩見岳を望む

倒木帯から塩見岳を望む

倒木帯となっている鞍部に戻ってきた頃には、塩見岳の山頂のガスが晴れて綺麗に見えるようになりました。今日は良い景色をたくさん眺めましたが、この倒木帯からの塩見岳が特に印象的でした。

それともう一つ印象的だったのは、今日は空に面白い形の雲が多彩に浮かび、峰々の輪郭を美しく装飾してくれたことです。

17:11 三伏峠

三伏峠まで下り一辺倒なら良いものの、細かいアップダウンが多くて、本谷山を越えてからが特に辛かった・・・。

約 15 時間かかった長い一日を終えて三伏峠に戻ってきました。I さんは塩見岳までのんびり往復だったとのこと。私のアクセク行程とは違ってそれはそれで贅沢な行程で、ちょっとうらやましい。

蝙蝠岳の山頂手前ですれ違った方ともお話ししてみると、14 時過ぎには三伏峠に帰ってきたとのこと。速いなあ・・・。

とても疲れましたが、素晴らしい景色を楽しめた良い一日でした。

3 日目の記録に続く。


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