重力に戯れる愉しみ

主にバックカントリースキーの備忘録を書いています

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南アルプス縦走 2010年8月10日~16日(4日目)

昨日 13 日に襲来した台風もなんとか過ぎ去りました。南アルプス縦走の 4 日目は昨日停滞した分を挽回するため、聖平小屋から荒川小屋までの長丁場です。

  • 日付: 2010 年 8 月 13 日(金)
  • 天気: 霧のち晴れ
  • ルート: 聖平小屋~聖岳~兎岳~中盛丸山~大沢岳~百間洞~百間平~赤石岳~荒川小屋(テント泊)

今日は長い一日なることに備え、また聖岳の山頂で御来光を拝めたらと期待して 1 時過ぎには起床しました。お茶漬けで腹を満たして出発とします。

夜空には満天の星で晴れが期待できそうでした・・・少なくともこの時点では。

2:28 聖平小屋

ヘッドライトの光を頼りに縦走路を北上します。聖岳への登りは 600m 以上と、初っぱなからきつい登りです。

便ヶ島へ下る道との分岐である薊畑は 2:51 に通過。しばらくは樹林帯です。

森林限界を超えてすぐの頃は、明るくなりかけた東の空にうっすらと富士山のシルエットが見えていたのですが、徐々に空が雲で覆われ始めました。嫌な予感が・・・。

3:58 – 4:05 小聖岳

西側が切れ落ちている崩壊地の縁に沿ってひと登りで小聖岳に到着。この頃にはすっかり空一面真っ黒な雲で覆われてしまいました。しかも西からの風が強くかなり寒いので、上下とも合羽を着込むことに。

5:37 – 5:43 聖岳

ザレた斜面を登っているうちに日の出を迎えました。ちょっと前までは行く手の聖岳の姿が見えていましたが、もう周りには濃霧がかかっています。

ガスに包まれた聖岳の山頂

ガスに包まれた聖岳の山頂

2 度目に訪れた聖岳の山頂は、初回と全く同じ真っ白なガスに包まれ、視界ゼロです。あ~あ、またもや残念な登頂に・・・。

今回こそはと奥聖への空中散歩を楽しみにしていましたが、これではどうにもなりません。しかも立ち止まっていては寒いので、早々に山頂を立ち去ることにしました。

6:43 – 6: 57 聖兎のコル

聖兎のコル

聖兎のコル

聖岳からの長く高低差の大きい下りを経て、真っ赤な岩肌の聖兎のコルに到着。ここで小休止としました。

途中で兎岳避難小屋に昨日の夜泊まったという方と 2 人ほどすれ違いました。やはり昨日は 1 日小屋で停滞だったそうです。

7:41 – 7:57 兎岳避難小屋

前回はどこにあるのか判らず通り過ぎてしまった避難小屋でしたが、今回は例の四角い東海フォレストの標柱がデカデカと立っているのが目にとまったので、避難小屋の位置が判りました。

兎岳避難小屋の標柱

兎岳避難小屋の標柱

休憩のついでに、そのうちいつかは使うこともあるかもしれないと思って、避難小屋を偵察してみました。

縦走路から外れて西側へ延びる踏み跡を少し進み、ハイマツをくぐると・・・

兎岳避難小屋

兎岳避難小屋

避難小屋がありました。昭文社の地図に「荒廃進む」とあるとおり、確かにかなりくたびれていますな。コンクリート屋根の右側が垂れ下がっていて、危なっかしい感じです。

ところが、中に入ってみると案外快適に過ごせそうでした。ただし扉はまともに閉まりそうにありませんが。

小屋の前はテントが数張りできる程度のスペースがあることも判りました。

8:12 兎岳

避難小屋の標柱からさらにひと登りで兎岳の山頂へ到着。

兎岳の山頂

兎岳の山頂

しかしこんな天気だと、撮れるものも山頂標のつまらない写真ばかりで嫌になってきますね。ここは素通りしました。

小兎岳からは急降下してまた登り返し。前回歩いたときの記憶どおり、この稜線はウネウネと細かなアップダウンがあってハードです。視界がないので自分が歩いている地形もよく判らず、黙々と歩くだけなのが残念。

9:56 – 9:12 中盛丸山

中盛丸山の山頂

中盛丸山の山頂

標識もなにもない山頂でしたが、登り着いたところが中盛丸山の山頂であることは判ります。

そしてここで休憩して来た道を振り返ると、一瞬ですがガスが晴れて聖岳の姿が見えました。

しかし、すぐにガスがまたかかって落胆しかけたのですが・・・

行く手には大沢岳がやっと見え始めた

行く手には大沢岳がやっと見え始めた

おおー、中盛丸山から下っている途中で、今度こそはガスがどんどん消え始めました。うゎお、やった!入山 4 日目にしてやっと待望の青空です。

中盛丸山を振り返る

下ってから中盛丸山を振り返る

百間平の向こうには赤石岳

百間平の向こうには赤石岳

百間洞へのトラバース道との分岐

百間洞へのトラバース道との分岐

百間洞へのトラバース道との分岐では、迷わず縦走路を選びました。大沢岳へ登ってまた大きく下るのはきついけれど、青空の下で稜線を歩かないテはありません。

6 年前の前回には歩かなかったこの大沢岳への道。痩せた稜線を空中散歩する爽快感が素晴らしく、気に入りました。

11:02 – 11:42 大沢岳

大沢岳の山頂

大沢岳の山頂

今までの鬱憤を晴らすように、大沢岳の山頂では景色を楽しみました。

聖岳 中盛丸山 兎岳

聖岳 中盛丸山 兎岳

それにしても、中盛丸山は空に突き上げるような姿が印象的。

百間洞山の家の赤い屋根がぽつんと小さく見える

百間洞山の家の赤い屋根がぽつんと小さく見える

さて、存分に楽しんでから先へと進みます。

大沢岳から先には小ピークが連続

大沢岳から先には小ピークが連続

一番北のピークは東側をトラバース

一番北のピークは東側をトラバース

一番北のピークをトラバースすると、ハイマツの中のガレ場を急下降。

12:22 – 12:35 百間洞

小さな沢を渡るとテント場

小さな沢を渡るとテント場

下り着いて小さな沢を渡ると百間洞のテント場です。

沢水でしっかり水補給しておきます。

百間洞山の家

百間洞山の家

ここからは百間平、そして赤石岳への長く急な登りの始まりです。

百間平への登りで振り返る

百間平への登りで振り返る

晴れた空の下、急な登りで汗が一気に噴き出してきます。

学生さん達のパーティとのすれ違いです。

学生の縦走パーティ

学生の縦走パーティと中盛丸山

こちとら勤め人は短日程で慌ただしく距離を稼がなきゃならないのに較べると、学生さん達は羨ましいよなあ・・・。

14:45 百間平

百間平の手前では、例の “Trans Japan Alps Race” の競技者の方とすれ違いました。この後、何人もの後続の方とすれ違うことになります。

百間平

百間平

広く平らな百間平を通過する頃には、次第にガスがまた湧き始めました。

しばらく細い稜線を快適に歩いていると・・・

赤石岳への登りに差し掛かる

赤石岳への登りに差し掛かる

文字どおりに赤い山肌の赤石岳が迫ってきます。

ガレ場のトラバース道(上の写真)を登りきると・・・

赤石岳の山頂への急登

赤石岳の山頂への急登

山頂へ向けて最後の急登になります。これがほんとにきつくて足取りが重くなり、ペースがかなり落ちてしまいました。

赤石岳の広大な山頂部

赤石岳の広大な山頂部

急登の後に水平道となるとホッとします。山頂も見えてきました。

山頂までもうすぐ

山頂までもうすぐ

日差しが弱くなってくると、強く吹く風でかなり寒さを感じるようになってきます。

15:57 – 16:01 赤石岳

ようやく赤石岳山頂に到着です。

赤石岳の山頂

赤石岳の山頂

ちなみに、「NTT・・・通話できます、AU・・・ところどころ通話できます、ソフトバンク・・・全然ダメ」なんて看板がありました。

立ち止まっていては寒いし、先がまだあるので、すぐに出発することにしました。

16:32 小赤石岳

赤石岳から下ってからは開放感のある稜線散歩です。

小赤石岳

小赤石岳

少し登ると小赤石岳に到着。時間に余裕もないので通過しました。

大聖寺平から荒川小屋へと延びるトラバース道

大聖寺平から荒川小屋へと延びるトラバース道

さらに小赤石岳の肩を越えると大聖寺平への大下りに差し掛かると、眼下には荒川小屋へと延びるトラバース道が見えてくるわけですが・・・、「うわあ、まだまだ先は長いなぁ」と独りごちてしまいます。

17:24 大聖寺平

大聖寺平への下りでも何人か “Trans Japan Alps Race” の方達とすれ違いました。みなさん 1 日に相当な距離を歩いて走っているようです。人によっては三伏峠から百間洞までとか。少なくとも私にはまず出来っこない健闘には関心するばかり。すれ違う競技者の皆さんに「頑張って!」とエールを送りました。

17:52 荒川小屋

荒川小屋

荒川小屋

トラバース道で緩やかに樹林帯まで下って、なんとか 18 時前には荒川小屋に到着。やれやれ長い一日でした。

小屋で幕営を申し込み、すぐにテントを張りました。このテント場はすぐそばに水場があって便利です。

今日は長丁場で体力も一杯使ったので、麻婆春雨とアルファ米でボリューム満点の夕食としました。

5 日目の記録に続く。


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