重力に戯れる愉しみ

主にバックカントリースキーの備忘録を書いています

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栂池から横前倉山 2013年3月9日

三寒四温の3月。

例年なら春の近づきを徐々に実感する時期ですが、どうもここ最近は温かい日ばかりで、しかもやたらと高温傾向。ラストパウダーを狙うどころか、もう一足飛びで山はザラメ化しそうな勢いですね。

土曜日は天気が良くロングルートも楽しそうなので、なんとなくの思い付きでシーハイルルートへ。うまくいけばザラメかも…と出掛けてみれば、既に全山ザラメで、しかも緩みすぎというコンディションでした。

GPS Log

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(橙: 歩行、赤: シール歩行、青: スキー滑走)

記録

日付2013年3月9日(土)
天気快晴
ルート
  • ロープウェイ 栂池自然園駅 1840m 9:18
  • 天狗原 2200m 10:12/10:27
  • 登り返し 1650m 10:58/11:14
  • 風吹大池の南の台地 1830m 11:57
  • 横前倉山 1907m 12:36
  • 南俣沢の橋 880m 13:41/13:51
  • 来馬集落の道路に合流 410m 14:52/14:56
  • 北小谷駅 15:17

雑記

またまた栂池方面にやって来たのは、土曜日はかなり気温が上がりそうなので、なるべく北を目指したのが理由ですが、「ああ、そういえばデポジット金の払い戻しを忘れたままの栂池のICチップが2枚ほどあったなあ。あれの払い戻しをしなきゃ」という、極めてくだらぬ事情が動機を補強したというのも、また事実だったりします。

えっ?「ガソリン代の方が高いんじゃね?」って?…野暮なツッコミはなしでw

本当ならパウダーを楽しんでこそのシーハイルルートですが、これだけ温かい日が続いたので、もとよりパウダーなんてアテにしていません。今回は「北小谷駅15:36分発に間に合うよう行動できるか」というテーマで、ちょっとゲーム的に楽しんでみることにしました。

3月9日は朝から快晴でした。栂池ロープウェイが運行する時期に入ったせいか、バックカントリーに入る人数が増えた気がします。

ゴンドラ乗り場でチケット購入の列に並んでいると、「本日は強風のためゴンドラ、ロープウェイの運行を見合わせます」というアナウンスが。エェ~勘弁してよ…。なんかもう先週といい、立て続けで強風にやられてウンザリ。

結果的には、少し待てばゴンドラは動き出し、ロープウェイも9:00発から運行開始したので、30分のロスタイムが発生したのみ。

天狗原まで登って来ると、強風どころか突風がゴーゴー吹いている有様。風が強くても気温が高いのでそう寒くはないのですが、ゆっくり休める状況じゃないので、さっさと千国揚尾根へと滑り込みます。

もうヘリスキーが始まっている時期なんですね。で、そのヘリポートが千国揚尾根へのエントリー地点に設けられていました。大勢のスタッフが準備している中、そこを通過することに。

千国揚尾根、横前倉山方面を望む

千国揚尾根、横前倉山方面を望む

もう黄砂で汚れてすっかり春山の景色。

今回は千国揚尾根側から滑るルートにしました。尾根から唐松沢側へ滑りこんでみると、うげ~ストップスノー!前日、高い所では雪が降っていて、それが急速に腐ったせいでしょう。

唐松沢、登り返し地点

唐松沢、登り返し地点

唐松沢の沢芯にあるでっかい穴ボコを上手く避けるルートにしたかったのですが、結局穴ボコの横を通過することなっちゃいました。もっと千国揚尾根側をトラバース気味に滑らないとダメです。

標高1600mで登り返しました。

フスブリ山を見上げる

フスブリ山を見上げる

今回はフスブリ山により近いルートを取りました。

唐松沢、白馬乗鞍岳を振り返る

唐松沢、白馬乗鞍岳を振り返る

いつもは尾根沿いを忠実に登るのですが、それではかなり大回りになるので、今回は急斜面のトラバースを絡めて登るルートにしました。もちろん雪崩マネジメントの観点からするとNG。せいぜい誘発しても小規模な湿雪スラフが発生する程度…ってのはしょせん言い訳にしかなりません。

雪に埋もれた風吹山荘

雪に埋もれた風吹山荘

真っ白な風吹大池に下り立って、大池を横断。

岩菅山と横前倉山との鞍部から風吹大池を見下ろす

岩菅山と横前倉山との鞍部から風吹大池を見下ろす

振り返れば自分以外のシュプールが見えました。2パーティほど後続がおられるようです。

横前倉山の山頂から白馬乗鞍岳を眺める

横前倉山の山頂から白馬乗鞍岳を眺める

ラッセルゼロだったので横前倉山の山頂には楽に到着。山頂では強風が吹いていました。

頸城の山々を遠望

頸城の山々を遠望

霞んだ空。冬とは透明感が違います。季節は着実に春へと移ろいでいるんだなあ…。

今回は北側の斜面を滑りたかったので、山頂を素通りして北側の小ピークへシールのまま移動しました。

で、お目当ての斜面へとドロップしようと偵察してみると…どうやら既にスラフでボコボコになっていそうな雰囲気。ノールの下なので上から様子を伺ってもはっきり判らないんですな、ここの斜面って。

結局、安全のため今回は尾根状地形を滑走。上部のクラックは慎重に避けました。

ご使用の User Agent は埋め込み Flash 動画再生に対応していません。(Youtube ID: yJB-ZJ10eI8)

ズルズルに緩んだザラメですが、滑り出しの急斜面ではファット板でのスラッシュ感が爽快でした。

ところが、素敵なブナの疎林帯に入ると…そこはイタツカミの大量生息エリアでした。板が引っ掛かる~、スピード出ねえ~。

今シーズンのこのエリアは間違いなく積雪量が多いようです。細尾根へと進入する場所の段差がいつになく大きくなっていて、降りるのに苦労しました。実際には左岸側から巻けば楽に通過できたと後で判ったのですが。

林道登り返しの途中、横前倉山を振り返る

林道登り返しの途中、横前倉山を振り返る

南俣沢の橋には尋常じゃなく分厚い雪が載っていました。林道を登り返している途中で振り返ると、私が滑ったのと同じ斜面に、もう2本シュプールが刻まれていました。

滑走終了

滑走終了

できるだけ歩く距離を短くしたいので、今回はず~っとトラバースするルートにしました。すると、来馬の道路に都合よく合流できました。

板を担いで歩いていると、風吹荘の駐車場にいた方々から声がかかりました。聞けば、同じくシーハイルルートの予定だったのに、栂池ゴンドラが動かないので、早々に諦めて大渚山に転戦したとのこと。惜しいなあ、もうちょっと待っていれば…。

北小谷駅

北小谷駅

約20分歩いて北小谷駅に到着。ちょっとの待ち時間で南小谷行き列車がやって来ました。

今回はなかなか順調に行程を進められたと思います。ただ、順調だったのはラッセル等の不確定要素ゼロだったからで、マージンを見込むなら次の17時台の列車を目標にするのが無難でしょう。

切符

切符

北小谷駅乗車時に受け取った整理券を、乗り継ぎの南小谷駅の窓口で提示し、購入したのがこの切符。

今回は下のような行程で栂池のゴンドラ乗り場に戻りました。以前、道の駅小谷から栂池ゴンドラまでタクシーで8000円弱かかったのと較べると、文字どおり桁違いの安さ!

大糸線 230円 北小谷駅 15:36 – 南小谷駅 15:50
南小谷駅 16:10 – 白馬大池駅 16:19
小谷村営バス 270円 白馬大池駅 16:41 – 栂池高原 16:56

こういう旅っぽいスキーツアーもなかなか楽しいもんです。

実は、南小谷駅でバスに乗り換えると16分早く栂池ゴンドラに戻れます。そのかわり200円高くなりますが。

大糸線 200円 北小谷駅 15:36 – 南小谷駅 15:50
小谷村営バス 500円 南小谷駅 16:10 – 栂池高原 16:38

…と、以上は脱線話。

快適ザラメとは言い難いけれど、なかなかの滑走が楽しめた一日でした。なにより快晴ってのが良かった!ここのところ良くても高曇りばかりで、スカッと晴れた日に当たらなかったので。


これまでのコメント

  1. maoyuki より:

    こんばんは
    今シーズンもやはり行きましたね。
    ”電車でGO”を知ってる方ならシーハイルルートでも
    一度はこの手のプラン考えたりするんじゃないかな。
    さて、ところで小蓮華のリベンジは今シーズンやるの?

    • ryo より:

      もともと行く気はなかったけれど、結局今シーズンも行っちゃいました。

      シーハイルルートで「電車でGO」は過去に幾つも記録があって新鮮味自体はありませんが、雪山+αの面白味がありますよね。

      小蓮華は…今のところ全然考えていませんが、行くとしても完全にザラメ化した後でしょうかねえ。

  2. gezanka より:

    なんと!おなじような記事を書いてしまいました。このルートこの時期は滑ってるというよりは旅してるの方がしっくり来ますね。パウダー時期に行って見たいです。

    • ryo より:

      おー、二日後に同じルートにいらっしゃったんですね。なんという偶然。

      やっぱり日曜日の雨で山の上でもガリガリでしたか。せっかくその後の降雪で真っ白にお色直ししたのに残念でしたね…。

      今回、細尾根へのエントリーが容易な状況であることは、現地で私も感じました。今年の横前倉山は相当に積雪が多いようで、細尾根の両側の溝がかなり埋まっているので、下部からも軌道修正しやすくなっていますね。去年の1月に行った時は、シーズン初期ということもあり、「あの場所」以外での細尾根エントリーは困難そうでしたよ。

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