重力に戯れる愉しみ

主にバックカントリースキーの備忘録を書いています

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北岳バットレス 十字クラック ピラミッドフェース 2013年9月14日

今年中に登っておきたかった、北岳バットレスのピラミッドフェース。

せっかく三連休まるまる楽しむつもりだったのに、直前に発生した台風が連休後半に直撃することは必至だったので、天気がまだ持ちそうな14日に賭けることにしました。

もともとは途中でビバークして二日間かけて壁を登るプランだったのに…ついてませんね。

どうせ悪い予報だし、山に入る人も少ないだろうと思っていたのに、芦安の市営駐車場にはバス待ちの長蛇の列が。なんとか始発バスには乗れましたが、広河原までずっと立つハメに。油断してました。

テントデポのために白根御池に廻り道すると時間が無駄なので、大樺沢を直接登り、二俣にテントやらをデポ。

まだ水量豊富なバットレス沢で水補給し、下部岸壁取り付きへ。

十字クラック

十字クラック

今回は十字クラックからピラミッドフェースにつなぐことにしました。

え…?

十字クラックってVI級じゃん…。最初にいきなり核心ピッチですかいなw

十字クラック 1ピッチ目

十字クラック 1ピッチ目

下から見るとそんなに難しそうではないけれど、いやいや甘く見てはダメ。ここも下部フランケあたりと同様、フリクションが利かないツルツル岩でした。1ピッチ目下部のクラックは、フリーでの突破を試みる間に力尽きて断念。クラックに噛ませたキャメ#2でA0チョンボしちゃいました。

1ピッチ目終了点

1ピッチ目終了点

十字クラック 2ピッチ目は私がリード。前半のクラック(というよりオフウィドゥスかな)は楽勝でした。その上のハングを越えるには、左側からが良さそう。この左へのトラバースがツルツルで非常にイヤ~んな感じ。左足を一歩左側のフットホールドに乗せると、そこが草付きだったせいで足が滑り、痛恨のフォール… orz

気を取り直し、A0の嵐でハングを越えて、とりあえず一息。

十字クラック 3ピッチ目

十字クラック 3ピッチ目

3ピッチ目は緩いスラブですが、岩がツルツルなのは相変わらず。ま、下部岸壁で一番難しいルートが十字クラックってのは、間違いありませんな。

十字クラック 3ピッチ目の終了点からは、草付きバンドを歩くことに。四尾根の下を通過し、ほぼロープ1本分延ばすと、ピラミッドフェース下の崩壊ハングに到着。ここからはピラミッドフェースのピッチになります。

崩壊ハング

崩壊ハング下をトラバースした後、ハングの上へ

本当はハング上にすぐあるビレイポイントでピッチを切ると、ロープの流れが良いのですが、我々はとにかく時間効率を優先し、この後はできるだけ50mロープ一杯まで延ばすことにしました。そんなわけで、ロープが屈曲してパンツが脱げそうなほどに重くなる場面もしばしばあり。

ピラミッドフェース 1ピッチ目

ピラミッドフェース 1ピッチ目

ピラミッドフェース 1ピッチ目は凹角がやはり核心。右側のフェースは基本ツルツルなので、クラックでのジャミングと左側カンテのホールドを使って切り抜けます。

ピラミッドフェース 2ピッチ目

ピラミッドフェース 2ピッチ目

2ピッチ目は離陸がいきなり難しい!チョンボ用に連打されたボルト、ハーケンを迷わず踏んでGO。

大きな岩の下を左側へ回り込んだ所にある、ちょっとしたハングも結構難しい。

ピラミッドフェース 3ピッチ目

ピラミッドフェース 3ピッチ目

ピラミッドフェースのもうひとつの核心が3ピッチ目。ピッチ上部のクラックはハンドジャム、フットジャムともによく効きますが、これまでにかなりのパワーを消費してこの頃には疲れが溜まっていました。

てな感じで、3ピッチで案外あっけなくピラミッドフェースを登り切っちゃいました。事前の打ち合わせどおり、15:00頃までに四尾根に合流できたので、そのまま上へ抜けることにしました。だがしかし、気になるのは隣の四尾根をほぼ同時刻に並行して登っていた、別パーティの動向。

マッチ箱ピークに到着

マッチ箱ピークに到着

結局、四尾根パーティを追い抜けず、後塵を拝すことに。むむむ嫌な予感。

懸垂下降直後のピッチ

懸垂下降直後のピッチ

マッチ箱ピークから懸垂下降した直後は、ご覧のとおりまだ明るいんですが、嫌な予感は的中。先行パーティが城塞ハングを登り切るのに手間取ったせいで大渋滞発生。1時間余り足留めを喰らい、結局草付きの終了点に到着したのは18時を過ぎで、ほぼ真っ暗…。

去年に続き、また真っ暗な終了点かよ~ orz

枯れ木テラスが崩落し、最終ピッチが城塞ハングにルートが変わったせいで、四尾根は以前よりずっと難度が上がっています。今回ですらこんな渋滞で待たされたので、今後はもう人が多いお盆なんかに登るのは避けた方が良いかも。

すっかり暗くなった中、八本歯のコル経由で二俣に下り、デポした荷物を回収。幸い14日は夜まで雨が降らず助かりました。

翌日は朝から大粒の雨。そそくさと下山して9時過ぎには広河原に到着。なんとか台風襲来の前に突貫クライミングできて良かった~。次回こそはもっとじっくり時間をかけて、バットレスを楽しみたいゾ。


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