重力に戯れる愉しみ

主にバックカントリースキーの備忘録を書いています

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三ツ峠 屏風岩 2013年11月2日

ちょうど一ヶ月前の10月初めに、本当に久し振りに三ツ峠に行ってきました。たぶん9年ぶりくらいかな…?私にとっては、マルチピッチ技術を仕込んでもらった思い出深いゲレンデです。

先月は残念ながら、せっかく土日の二日間楽しむつもりだったのに、台風の影響で雨がずっとシトシト。実質的には半日くらい登っただけで終了でした。

なんだかとっても岩にかじりつくのが楽しい今日この頃、寒くなる前にもう一度三ツ峠を登っておきたくなり、ひと月後に再訪しました。

裏登山口を7時頃に出発。たかだか1時間程度の登りですが、今回はガチャに加えて幕営装備もあるので、肩にズッシリ来ます。そうえいば、盆休みより後、最近は重いザックを背負う山行を全然していないなあ。

澄んだ青空が広がっていますが、山上では風が強め。寒い~。

まずは中央フェイスへ。先月来た時は、相棒が中央カンテ 2ピッチ目の核心クラックを綺麗に登れず、悔しがっているので、再挑戦することに。

登山道から第1バンドまでは、通常のIII級ピッチではなく、岳ルート 1ピッチ目(5.10a)を私がリードで登ってみました。

「岳ルート」1ピッチ目

「岳ルート」1ピッチ目

核心は離陸直後。伸び上がってガバを掴むところがちょいとムズい。

オンサイト!…したつもりだったんですが、この日の夕方にYetiさんの詳細トポを見たら、後半のクラックもルートに含まれていて、それをすっ飛ばしていたことが判明。ありゃりゃ残念…。翌日改めて正規ルートで登り直しました。

中央フェイスを見上げる

第1バンドから中央フェイスを見上げる

この頃までは綺麗な青空だったんですけどねえ、この直後から雲に包まれるように。

第1バンドからの中央カンテ 1ピッチ目(III)は相棒がリード。

「中央カンテ」2ピッチ目 核心のクラック

「中央カンテ」2ピッチ目 核心のクラック

2ピッチ目(IV+)は私がリード。今回はあえて残置物を使わず、全てカムでランニングビレイをセットして登ってみました。いかにもクラックルートっぽくなり、面白かった!

相棒は先月来の課題だった核心クラックをフリーで難なくこなしてくれました。贅肉を落としてこの日に臨んだらしいので、その効果が出て良かったね!

「中央カンテ」3ピッチ目 右ルート

「中央カンテ」3ピッチ目 右ルート

3ピッチ目は2本に分岐し、左ルート(IV)右ルート(V+)のどちらか。今回は難しい方の右ルートにしてみました。引き続き私がリード。前半のフェイスは手足が細かくて辛め。ハングの乗っ越しはパワーで身体を引き上げるだけで、技術的にはそう難しくないけれど、なにしろ高度感たっぷりで緊張します。

中央カンテ終了点から懸垂下降2本で登山道へ。次は鶴ルートか亀ルートでも登ってみるかということに。

左フェイス下部へ移動し、第1バンドへまず1ピッチ登るわけですが、わざわざツルツルの場所を選んでしまい、苦労しなくていい所で苦労してしまいました。

「亀ルート」を見上げる

「亀ルート」を見上げる

で、亀ルートの取り付きに来てみると、クラック下部が染み出しでビチャビチャ。えぇ~これを登るんかい?

とはいえ、核心の縦フレークあたりは乾いているので、トライしてみました。

「亀ルート」1ピッチ目

「亀ルート」1ピッチ目

亀ルート 1ピッチ目(IV+)。下部でソールがすっかり濡れてしまい、とてもじゃないけど自信を持ってスメアリングできそうにないので、もう開き直ってA0しまくりで核心突破。むむ~悔しい。このピッチ、体感ではV級くらいありそうです。ドライな時にフリーで再挑戦したいな…と思ったけど、ここは大抵染み出しがあるみたい。

「亀ルート」2ピッチ目

「亀ルート」2ピッチ目

立木テラスでピッチを切り、2ピッチ目(IV+)は相棒がリード。ところが、恐怖感からかランニングビレイを短い間隔でセットしたせいで、クイックドローを無駄に消費。バンドを左上(ここも微妙なバランスが必要で、いやらしい)してからフェースが立ちはだかる所でとうとう使い果たし、前進不能になってしまいました。こういうところはまだまだ修行してもらわんとなあ…。

しょうがないので、そこでピッチを切ってもらい、壁から八寸バンド右側のビレイポイントまで私がリードすることに。ごく短いピッチながらも、八寸バンドへとヘツる核心部分は下がスパっと切れ落ちていて、さきほどの中央カンテ以上の高度感でした。核心を抜けた瞬間、思わず「気持イイ~!」と雄叫びを上げちゃいましたよ。

八寸バンドは本当に一足分程度の幅しかなく、頼りなさげな古いリングボルトを支点にしてハンギングビレイする不安感が、ちょいとイヤでした。

さて、次のピッチはどうしよう…しばし思案。ビレイポイントから左上する鶴ルートにしました。この鶴ルート、トポではIV級+となっていますが、拍子抜けするほどに簡単で、もしかしてルートを間違えた…?と思ったほど。

なお、鶴ルート上のハーケンはどいつもこいつも腐り切ってボロボロで、トンカチとハーケンを持つのが無難です。第3バンドから少し下にある終了点の残置物もボロボロで、もはや懸垂支点には不適な感じ。屈曲してロープの流れは若干悪くなりますが、第3バンド上の中央カンテ側にある懸垂支点までピッチを延ばす方が良いでしょう。

この日は壁が空いているし、最初のうちは、鶴ルートを登り終えてから懸垂下降して亀ルートの後半を登っても良いかも…なんて考えていましたが、この頃にはガスにすっかり包まれ、寒さで指先が冷たくなるほど。予報ではこの日が三連休で一番天気が良い日のはずだったんだけどなあ。

なんかあんまり登る気にもならないよな~ということで、結局懸垂で登山道まで下ってしまいました。

その後余った時間は、朝イチのトライではA0して登った相棒のために、岳ルート 1ピッチ目にトップロープを張り、特訓しながらダラダラと。相棒はこの日のうちには登り切れず、腕がパンプして特訓終了。翌日に持ち越しました。

16時頃に岩場から撤収。

アイゼントレで賑わう右フェイス

アイゼントレで賑わう右フェイス

日の入り寸前になってまた青空が戻り、富士山も姿を現すように。三ツ峠周辺はすっかり紅葉が進み、夕日で朱に染まった木々が綺麗でした。

この日の夜はピリカラ坦々鍋で満腹大満足。あまり寒くなく快適に過ごせました。


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