重力に戯れる愉しみ

主にバックカントリースキーの備忘録を書いています

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前穂4峰 正面壁 北条=新村ルート 2015年7月12日

前穂東壁の岩場を偵察するつもりで、奥又白池に出掛けました。本当は前穂東壁の取付きや、下降路の状況を確認したかったのですが、残雪が多過ぎてちょっと無理でした。それでもまあ一本登れたので充実です。

前日、7月11日(土)のうちに中畠新道で奥又白池に入っておきました。中畠新道を登る途中では、意外にも岩屋じゃないハイカーさん達とすれ違い、こんなところにも人が来るんだ~とちょっと驚き。

雪まだ浮かぶ奥又白池

雪まだ浮かぶ奥又白池

この日のうちに、ちょっとお散歩がてら、北条=新村ルートの取付の偵察へ。雪渓の割れがエグい感じでしたが、なんとか取り付けそうなことを確認して、池へ帰還。

明けて12日(日)の早朝。

前穂高岳本峰と東壁

前穂高岳本峰と東壁

真っ赤に焼けた前穂東壁を眺めながら出発準備。

4峰正面壁

4峰正面壁

この日に登るのは、4峰正面壁。北条=新村ルートはそのド真ん中に引かれたラインです。もっとも、現在登られているラインは、新村=入江ペアによるものとのこと。

まず、奥又白池から尾根沿いの踏跡を辿り、雪渓上部へ。

トラバースしながら4峰を望む

トラバースしながら4峰を望む

雪渓をトラバースして、

C沢の雪渓

C沢の雪渓

雪がたんまり残っているC沢までやって来ました。前日に偵察したのはこの辺りまで。雪渓を少し登れば、左岸側に踏跡が見付かりました。

T1まで踏跡を辿る

T1まで踏跡を辿る

明瞭な踏跡を辿ると、北条=新村ルートの取付きであるT1に到着。

北条=新村ルート 1ピッチ目

北条=新村ルート 1ピッチ目

下部3ピッチは、凹角状を右上しながら登ります。まず、1ピッチ目(III)は私がリード。残置ハーケンはそこそこありました。30m弱延ばして、ハーケンの支点でピッチを切りました。

2ピッチ目

2ピッチ目

2ピッチ目(III)は階段状で簡単。

3ピッチ目(III)は私がリード。掴んだら抜けそうなホールドだらけで、見た目以上に嫌らしく、難しさより悪さを感じました。このピッチではキャメロット 0.3~3 までほぼ全て使用。3ピッチ目ではロープをほぼ50m延ばし切って、ハイマツテラスに到着。広く安定したテラスなので、ここで大休止しました。

さて、ここからが核心の4ピッチ目(IV A1)。フリーだと 5.10- 位のようですが…。

4ピッチ目を人工で越える

4ピッチ目を人工で越える

私はフォローで登ったにも関わらず、1段目のハング(5.8位)でフリーを早々に諦めました。空荷だったらなんとかなったかなあ…。人工からフリーへの切り替えの場所が結構難しかった。

2段目のハング(5.10-)は支点間が遠く、アブミの架け替えに苦労しちゃったなあ。フリーは最初っからやる気なし~。なお、4ピッチ目の残置支点は全てハーケンでした。

5ピッチ目

5ピッチ目

5ピッチ目(IV A0)は私がリード。全然難しくはないのだけれど、スタート直後から直下が数百mもズドーンと切れ落ちているので、とにかくスリリング、冷や汗出まくり。最初からA0。

トポでは4ピッチ目は上の写真中央の白いピナクルまで延ばすことになっていますが、今回はその分まで5ピッチ目に含んだので、5ピッチ目でのトラバースの距離が長めになりました。後半のフェースは快適なのですが、高度感に負けてA0で。50mロープをほぼ使い切り、テラスの上でピッチを切ることに。最後はパンツが脱げそうなくらいにロープが重かった…。

6ピッチ目

6ピッチ目

テラスの左側はツルツルのスラブで、そちらもルートとして選べるようですが、我々は右側の階段状を 6ピッチ目(III)としました。上部は草付きで、緩傾斜地に登り着いたところで登攀終了。

安全のため2ピッチほどスタカット確保しながら踏跡を辿り、4峰の肩で前穂北尾根の縦走路に合流しました。ここでギアを片付け大休止。

4峰肩からの眺め

4峰肩からの眺め

後は5峰を越えて、5・6のコルからの踏跡を辿って奥又白池へ戻って来ました。コル直下のガレ場が蟻地獄みたいだったり、雪渓横断でアイゼン付け外ししたりで、結構手間取り、テントに戻ったのは16時前。

翌13日(月)は偵察業務取り止めにつき下山だけになったので、遅い時間に起床してのんびり下山。上高地には12時頃到着。

さて、偵察はあまり捗りませんでしたが、地形概念がかなり掴めたし、なにより快晴で本チャンルートを一本登れたので、今回の山行は有意義でした。再訪は9月頃の予定…。


これまでのコメント

  1. YASU より:

    うわ~こっちの方が懐かしいです。
    上高地で住み込みバイトをしていた高三の夏休みに
    バイト先の先輩を連れて(私がリーダーでした)
    行きました。
    実に生意気な高校生でした( ´艸`)

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