重力に戯れる愉しみ

主にバックカントリースキーの備忘録を書いています

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栂池から横前倉山 2011年2月19日

去年1月に敗退して課題となっていた、栂池から横前倉山へのルートに行ってきました。

今回は栂池のゴンドラを使わず、早出してスキー場をオールハイクアップしました。早く出発すればハクノリ東面も滑れるし、雪質も良い状態で滑走を楽しめると思ったのですが、こと雪質については、直前に降雪があったにもかかわらず、突風に叩かれてウィンドクラストあり、ガリガリ底突きありと、トリッキーで苦労させられました。でもまあ、久しぶりに快晴の空の下、大パノラマを眺めながら長いツアーを楽しめたし、まあまあ満足ってとこです。

最重要ポイントである、北東斜面から細尾根へのルート取りについては、北小谷から往復した経験が活きました。いきなり栂池から攻めるのではなく、まずは北小谷からの往復ルートを先に経験しておくのが無難というのは、やっぱり本当だと思います。

また、天狗原から唐松沢へ滑り込むルート、唐松沢から登り返すルートの取り方など、このルートの「ツボ」を今回把握できました。次回に生かせそうです。

GPS Log

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(赤: シール歩行、青: スキー滑走)

記録

日付2011年2月19日(土)
天気晴れ
ルート
  • 栂池高原スキー場・ゴンドラ乗り場 830m 4:14
  • 林道入口(地点A)1653m 6:47
  • 成城小屋 1837m 7:33/7:41
  • 天狗原 2200m 8:57
  • 白馬乗鞍岳 2436m 三角点 9:55/10:12
  • 登り返し(地点B)1585m 10:52/11:18
  • 風吹大池の南の台地(地点C)1833m 12:28
  • 横前倉山 1907m 13:20/13:47
  • 南俣沢の橋(地点D)872m 14:25/14:32
  • 登り返し終了(地点E)952m 15:01/15:07
  • 来馬の除雪終了点(地点F)494m 15:33
  • 道の駅・小谷 387m 16:13

雑記

コンディションが微妙っぽいのは、なんとなく出発前から予感してはいました。前日の 18 日に降った雪に期待する一方で、前の週の後半は高温続きだったので、弱層ができていそうなのが気がかりでした。そんな状況の後に新雪があると、雪崩のリスクが高くなりますからねえ。

栂池のゴンドラ乗り場の駐車場に 4 時前に到着。さっさと準備してヘッドランプの明かりを頼りにスキー場のハイクアップを開始しました。夜のうちに綺麗に圧雪されていたので、シール歩行は快適そのもの。煌々とヘッドライトを照らしながら黙々と作業する圧雪車を横目に、こちらも黙々と歩くのみ。

登りルートは斜度が急な馬の背コース選択。効率的にぐんぐん登りました。

登り始めから 1 時間ほどで東の空が明るくなってきました。最初は雪がチラついていましたが、この頃にはすっかり晴れ上がりました。

2 時間で栂の森ゲレンデのトップに到着。なかなか良いペースです。

白馬三山

白馬三山

ちょうど夜明け直後で、モルゲンロートに染まる後立山連峰がとても綺麗。

鹿島槍ヶ岳、五龍岳、唐松岳

鹿島槍ヶ岳、五龍岳、唐松岳

いつものように地点 A から林道へ。ここからラッセルになるかなと思っていましたが、林道は圧雪されていました。

朝日に照らされたコーデュロイ

朝日に照らされたコーデュロイ

成城小屋に到着したところで、初めて長めの休憩としました。

これまでコーデュロイの上を楽々歩いてきましたが、成城小屋から上は私が今日初めてのトレースを引くことに。

天狗原から振り返れば雲海が

天狗原から振り返れば雲海が

斜面は風に強く叩かれてクラストしていたので、ほとんどラッセルらしいラッセルもなく、快調に天狗原へと登り上げました。しかし、ラッセルに苦労することがないってことは、滑りもあんまり楽しめそうもないかなあ。嫌な予感。

さて、天狗原から白馬乗鞍岳の東斜面を眺めてみます。ウーム、シワだらけだなあ…。こりゃあ硬そうだ。

今回は横前倉山が目的なのですが、ま、せっかくだからハクノリにも登ってみましょう。

さすがにオールハイクアップして疲労がたまったせいか、ペースが落ちて、天狗原から 1 時間ほどで 2436m 三角点へ。

強風が吹いていて顔が痛くてタマらないので、さっさとシールを剥がして東斜面へドロップ。

うへー、モナカだあ。なるべくボウルの底に寄るようにラインを取りましたが、やっぱりそれでもモナカ。足が疲れたあ!

白馬乗鞍岳の東斜面にファーストトラック

白馬乗鞍岳の東斜面にファーストトラック

とりあえずヘッポコながらもファーストトラックをゲット。斜面を振り返りシュプールを見上げてみました。雪が良かったら一気に下れたのですが、何回か立ち止まって休んだので、サマにならないシュプールですが。

天狗原に下ると、単独の方がちょうど登ってきて、ハクノリに登り始めるところでした。ん?つまり、ハクノリさえ諦めていれば、わざわざオールハイクアップせずに、ゴンドラで上がって楽できたっていうこと?ま、今さらそんなこと考えてもしょうがないか。

右側の尾根を目指す

右側の尾根を目指すつもりだったけど・・・

そのまま滑り続けて山ノ神尾根側へ。2072m 標高点の北側の尾根を滑り降りるのが当初の予定でしたが、ちょっと西側に寄りすぎました。結局、狭い唐松沢へと下ってしまうことに。

沢が割れていたり、斜度が緩くて下りラッセルした前回の教訓もあり、唐松沢には下りたくなかったんだけどなあ…。

唐松沢にはぽっかり大穴が

唐松沢にはぽっかり大穴が

しばらく沢筋を行くと…、ほら、やっぱり。でっかい穴が開いていました。これは落ちたらタダじゃ済まないよ~。だから嫌だったんだよなあ、沢筋を下るのは。ここは慎重にトラバースして通過しました。

晴れて沢底の雪は腐り始めていましたが、さすがにロッカー板はよく滑ってくれます。さほどの苦労もなく沢を下れました。

地点 B から唐松沢を振り返る

地点 B から唐松沢を振り返る

地点 B から妙高山を遠望

地点 B から妙高山を遠望

沢の幅が広くなり、温泉臭が漂う場所(地点B)から登り返すことにしました。

風吹大池への登り

風吹大池への登り

風吹大池へは、湿雪ラッセルしながら 200m ほどの登りになります。開放感のある雪原を横切り、尾根に乗り上げるという、ほぼ最適ルートがとれたと思います。

白馬乗鞍岳を振り返って眺める(地点 C)

白馬乗鞍岳を振り返って眺める(地点 C)

風吹大池の南側の高台(地点C)に登り上げると、そこは景色の良い展望台。風吹大池がやっと見えるようになりました。

風吹大池を見下ろす(地点 C)

風吹大池を見下ろす(地点 C)

高台から斜めに滑り降り、すっかり平坦な雪原となっている吹雪大池のど真ん中を横切りました。んー、この周辺の景色は素晴らしい。

風吹大池を横切ってから振り返る

風吹大池を横切ってから振り返る

小敷池の東側の急斜面をトラバースして、横前倉山の西側の尾根へと乗り上げ、ひと登りでようやく横前倉山の山頂に到着。ちょうど 1 年ぶりの山頂です。

横前倉山の山頂にて

横前倉山の山頂にて

見覚えのある景色を楽しみながら滑走準備していると、後続の 4 人パーティが追い付いてきました。

さて、もう 13 時半を過ぎているので、あまりのんびりしていられません。さっさと下ることにしましょう。

山頂からドロップポイントまでの間には、わずかに登り返しがあるのは知っていましたが、去年とは違い今年はこの間が激しく波打っていて通過にひと苦労。

いよいよお待ちかね、ドロップポイントへとやって来て、北東斜面を見下ろします。

北東斜面を見下ろす

北東斜面を見下ろす

お~、やっぱり急斜面ですなあ。

まずは写真正面のハーフパイプにドロップ!数ターンしたところで、ちょっとヤバそうな感じがしたので、スキーヤーズレフトの平坦な斜面へとトラバースしました。

トラバースしていると、嫌な予感が的中。スキーカットでスラフがゾロゾロと流れてしまいました。風吹大池へのハイクアップの途中で氷化層の上の新雪が流れた場所があったので、そうなるかもなあ…とは思っていましたが。

数ターンの後にフォールラインを避けるようトラバースする滑り方で慎重に下りました。去年はパウダーを蹴散らして豪快に滑れたのになあ…。

北東斜面を一気に滑走して振り返る

北東斜面を一気に滑走して振り返る

滑り出しはまずまずでしたが、ちょっと標高を下げると、ガリガリの氷化層に底突きするようになってしまいました。

細尾根のエントリーポイント

細尾根のエントリーポイント

登山道のある細尾根にうまく乗り上げて、順調に南俣沢の橋(地点 D)へ一気に滑走しました。シールを貼って林道を登り返してから、林道をショートカットして、来馬の除雪終了点(地点 F)に 15:33 に到着。

来馬の集落

来馬の集落

ロングルートの後に人里を見ると、ホッとひと安心しますね。

できれば北小谷 15:36 発の列車に乗りたかったのですが、さすがにもう間に合いません。次の列車まではかなり待たなければいけないので、値が張りますが道の駅・小谷からタクシーで栂池へ戻ることに。

運転手さんも慣れているらしく、「スキーで来馬に下りてきたの?」と、よくご存じの様子。聞いてみると、やっぱり小谷でも木曜日は雨だったそうです。あの氷化層はそのせいだったのでしょう。小谷なら雪だったのでは…と期待していましたが、なかなかうまくいかないものです。

ともあれ、丸一日良い天気で良いツアーが楽しめたので、良しとしますか。それにしても、よく歩いた一日だったなあ…。累積約 1900m の登りでヘトヘトです。


これまでのコメント

  1. maoyuki より:

    みなつりさん こんばんは
    予定通りシーハイルルートを辿ってみたのですね。
    下から歩くとは大変だったと思います。
    パウ食べ損ねた感ありかな。
    2月はこのまま暖かい日が続きそうですね。
    3月寒波に期待しましょう。

    • ryo より:

      maoyuki さん、こんばんは。
      結局のところ、下からハイクアップした意味はあんまりなかったような…って感じです。
      もうだいぶん暖かくなってきたので、そろそろ標高のある場所じゃないと、厳しくなってきましたね。
      今後寒波が入ることを私も期待しています。

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