GPS Log
(橙: 歩行、赤: シール歩行、青: スキー滑走)
記録
日付 | 2011年3月5日(土) |
天気 | 晴れ |
ルート |
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雑記
先週の敗退に懲りず、また今回もバキューム狙いで八方尾根を登ることに。
雲ひとつない青空で、今日こそは風が弱いことを期待しましたが…八方池あたりから風が強くなってきました。それでも先週よりは風が弱いので、少しはマシなコンディションだろうと思っていたんですけどねえ。しかし…無名沢を見下ろすと、斜面は風に叩かれてシワシワ。なんか先週よりもさらに酷いんでない?この時点でかなりモチベーションが低下してきました。
先週と違い、今日は稜線を目指すスキーヤーが私だけではなく、他にも何人かいてくれたおかげで、なんとかヤル気を継続できました。まあ、「負けてたまるか」と思ったのが正直なところですけど。
そして、今日も顔が痛くてたまらない…。

本日の唐松岳と不帰 III 峰
次第にシール歩行が厳しくなり、2554m ピークでアイゼン歩行に切り替えました。風が強くて板が煽られるので、なるべく板は背負いたくないところですが、仕方ありません。
唐松山荘裏のジャンクションピークに到着してバキュームを見下ろすと…風がモロに吹きつけて、雪煙がモウモウ舞い上がってる有様。こりゃあ雪面硬そうだなあ…。バキュームは斜度もキツいし、こんなに硬そうな状況では危険かな…ということで却下。

唐松沢本谷を見下ろす
続いて唐松岳との間の鞍部から唐松沢本谷を見下ろしてみても、イマイチっぽいので、これまた却下。
遠目には、風下になっていてDルンゼがいくらかマシそうな感じだったので、とりあえずDルンゼを目指すことにしました。

唐松岳への最後の登り
それほどカチカチでもなかったので、さほどの緊張感もなく唐松岳の山頂に到着。山頂には単独の登山者が先に到着していて、少しお話しを。

唐松岳山頂から劔岳
山頂が目的ではないけれど、劔岳などの絶景が見えると、ついつい足が止まってしまいます。ほぼ同時に登ってきた 2 人組も、ほどなく山頂に到着。この方達、今日はCルンゼを滑るとのことで、私よりも先に山頂を出発して行きました。
私も山頂を出発。Dルンゼのエントリーポイントまでやってくると、気合を入れてヘルメットカムの準備をしている単独の方が今まさにドロップしようとしているところでした。
さて、私はどうするかな…。遠目にはまずまず良さそうに見えたDルンゼですが、実際のところ、近くで見ると…やっぱりシワシワ。柔らかくはなさそうです。
「もうこうなりゃパウダー滑走にこだわってもしょうがないか」ということで、「どうせならまだ滑ったことがないCルンゼにでも行ってみるか」と気分を切り替えることに。
さらに稜線上を行くと、ほどなくCルンゼのエントリーポイント。さきほどの2人組がちょうど滑り出そうかというタイミングでした。
表面が流れるけれども、下ほど締まった雪なので、これならまずまずリスクも低そう。2 人に少し遅れて私もドロップ!

Cルンゼを見下ろす
滑り出しはけっこうな斜度がありますねえ。まず45度は下らないのでは。
最初のうちはまずまず柔らかくて良かったのですが、すぐにパックスノーに。急斜面のパックスノーを極太板で滑るのは、かなりツラい。

Cルンゼを振り返る
振り返って見ると、いやはや狭いルンゼだこと。雪やら岩やら今にも落ちてきそうな陰鬱な雰囲気なので、さっさと抜け出るに限ります。唐松沢に合流するとホッとしました。

唐松沢
この後の唐松沢も風に叩かれシュカブラができていたりと、ひたすら修行でした。やーもー、こんな酷い唐松沢は初めて。
幸い目立ったデブリもなく、南滝まで下れました。滝の上の雪がつながっているか不安だったので、ツボ足で高台に登り右岸から高巻くことに。

南滝
高巻いてから滝の上を見ると、スキーのまま通過してもまあなんとかなりそうな状態でした。
湯の入沢の渡渉点は、スノーブリッジでつながっていました。ただし、スキーのまま渡るのは無理で、板を外して登り返しました。
後は踏み固められた林道をダラダラ下り、二股に到着。やれやれ、2週連続でなんとも残念なコンディションでしたが、まあ、今回は一応Cルンゼを初めて滑った記録ということで。
タクシーを呼ぼうとしていたら、二股に偵察に来た方の車が到着したところで、運良く八方の駐車場まで乗せて頂けることに。この方、今日は遠見尾根方面を滑られたそうですが、そちらは風の影響を受けずパウダーだったそうな。むー、やっぱり雪山は難しいね…。
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