GPS Log
(橙: 歩行、赤: シール歩行、青: スキー滑走)
記録
日付 | 2012年5月26日(土) |
天気 | 快晴のち薄曇り |
ルート |
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雑記
白馬沢右俣といえばメジャーどころですが、滑るのは今回が初めてだったりします。
改めて振り返ってみれば、白馬岳周辺にはまだシュプールを引いたことがない斜面がたくさんあることに気付かされます。魅力的なラインがいっぱい有り過ぎるんだよなあ…このエリアって。5月は時期的に行きたいロケーションが目白押しなので、残雪期が2倍くらい長くなってくれれば良いのにな、と本気で思う今日この頃(無茶をいうな)。
寝坊してダラダラ準備しているうちに、7時前とすっかり遅い出発になってしまいました。
残雪量はまずまずってところでしょうか?
この時期の猿倉は新緑が綺麗で、白い雪との対比がとても印象的。私の好きな景色です。
金山沢出合の手前あたりでシール歩行に変更。
白馬尻から白馬沢の方向を見ると、直登ルンゼと4月に滑った小蓮華沢がよく見えました。どちらも沢芯に太い溝が走っていて、賞味期限切れっぽい様子。
大雪渓は思ったよりも岩屑やゴミが少なく綺麗でした。ここは天気が良いとなると大盛況ですね。登山者も含め、今日は大勢登っています。
気温が高めであるのと、出発が遅かったせいで、すでに雪は緩んでズブズブ。
いつもなら葱平までの急斜面はアイゼンで登るのですが、今日はシールのまま突破できてしまいました。まあ、さんざんジグを切るのであんまり効率は良くないんですが。
前日に降雨がありました。さすがにもう6月近くにもなれば、山の上の方でも雪になっていないだろうと思っていたんだけど…
げげ~、標高2400mあたりより上は真っ白にお色直ししていました。
今週末もまたこのシチュエーションですか?もうストップスノーは勘弁して欲しいんだよなあ。なんだか今年の5月は「降雪の後に晴れの週末」というパターンが固定化しちゃっていますね。
白馬沢だけでは物足りないので、今日はついでに旭岳からも滑ることにしました。
旭岳の山頂には単独の方が先に到着していました。ちょっとお喋りした後、その方は先に山頂を後にして南面へ。
さて、私はどうしようかな。いやまあ、どうしようかなと言いつつ、ほぼほぼ東面を滑る気で満々なんですけどね。
いちおう北面も偵察してみましたが、雪が切れているので少し下らないとエントリーできない感じ。ということで、やっぱり東面を滑ることに。
東面は結構な急斜面なので、ドロップするのはそれなりに緊張します。んで「さあ、行きますか」と最上部にスキーカットを入れたら…、うげぇ、湿雪スラフがゾロゾロ流れやがった!
しばし思案。下に誰もいないことは確認済みであり、左右にエスケープできる幅があり、今日は同行者がいない。
ならば開き直ってしまおう。やっぱり滑ることにしました。
スラフを先に落としておき、その後を滑るの繰り返し。左右に逃げ込んだとしても、逃げ込んで立ち止まったその場所からさらにスラフを落としてしまう始末で、これには閉口しました。
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なんかただ単に下ってきたって感じになっちゃったなぁ、残念。
ヤバいところを抜けて、柳又谷に降り立つとようやくホッとした気分。ストップスノーという程ではないにしても、少々引っ掛かる雪でしたが、柳又谷は気持ち良くカッ飛ばせて爽快でした。
柳又谷はもう少し下まで滑り込んでも問題ないはずですが、今日は出発自体が遅かったことも考慮して、登り返しが短時間ですむよう、ほどほどの所で滑走終了としました。
後は稜線目指してほぼ平坦な雪原をテクテクとシール歩行。
稜線直下は雪が消えていました。板は背負い、三国境の北側をトラバースして小蓮華山へ続く稜線を目指します。
稜線の上に来ました。上の写真の場所でドロップしようかとも思いましたが、下がノールになっていて怪しげなので却下。少し小蓮華山方向へ移動することに。
明日は杓子岳北東ルンゼ1を滑るつもりだったけど、3本とも縦溝が酷すぎて、こりゃもうダメダメだわ。明日は別のロケーションに変更するべ。
やっぱり小蓮華山の手前に広がる斜面が良さそう。ということで、この斜面にドロップ。
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引っ掛かりのない超快適ザラメ、稜線直下は最高のコンディションでした!しかもスラフもごく小規模なものしか発生しません。
そして途中で目に入ったものは…左が頭と前足、右が胴で間違いなさそう。これこそが代掻き馬ですね。麓からは何度も見たけれど、こんなに近くで見るのは初めて。近くで観察すると「なるほど処刑ラインはあそこを通るのか~」等、いろいろ参考になりました。
その後次第に雪面が荒れるようになり、ノドに吸い込まれてさらに下ると…
うげ~汚ね~!下部は「デブリ + 岩屑 + 泥」という極悪コンディション。やっぱり、ちょっと時期が遅かったみたい。
大雪渓との合流地点では雪のつながりが危うい感じでしたが、所々で板を外しつつも長走沢出合までは滑走できました。
蛇足ながら、この出合にて長走沢の様子を観察することをうっかり忘れたが故に後悔することになるのですが、それはまた明日のお話だったりします。
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