GPS Log
(赤: シール歩行、青: スキー滑走)
記録
日付 | 2011年2月19日(土) |
天気 | 晴れ |
ルート |
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雑記
コンディションが微妙っぽいのは、なんとなく出発前から予感してはいました。前日の 18 日に降った雪に期待する一方で、前の週の後半は高温続きだったので、弱層ができていそうなのが気がかりでした。そんな状況の後に新雪があると、雪崩のリスクが高くなりますからねえ。
栂池のゴンドラ乗り場の駐車場に 4 時前に到着。さっさと準備してヘッドランプの明かりを頼りにスキー場のハイクアップを開始しました。夜のうちに綺麗に圧雪されていたので、シール歩行は快適そのもの。煌々とヘッドライトを照らしながら黙々と作業する圧雪車を横目に、こちらも黙々と歩くのみ。
登りルートは斜度が急な馬の背コース選択。効率的にぐんぐん登りました。
登り始めから 1 時間ほどで東の空が明るくなってきました。最初は雪がチラついていましたが、この頃にはすっかり晴れ上がりました。
2 時間で栂の森ゲレンデのトップに到着。なかなか良いペースです。
ちょうど夜明け直後で、モルゲンロートに染まる後立山連峰がとても綺麗。
いつものように地点 A から林道へ。ここからラッセルになるかなと思っていましたが、林道は圧雪されていました。
成城小屋に到着したところで、初めて長めの休憩としました。
これまでコーデュロイの上を楽々歩いてきましたが、成城小屋から上は私が今日初めてのトレースを引くことに。
斜面は風に強く叩かれてクラストしていたので、ほとんどラッセルらしいラッセルもなく、快調に天狗原へと登り上げました。しかし、ラッセルに苦労することがないってことは、滑りもあんまり楽しめそうもないかなあ。嫌な予感。
さて、天狗原から白馬乗鞍岳の東斜面を眺めてみます。ウーム、シワだらけだなあ…。こりゃあ硬そうだ。
今回は横前倉山が目的なのですが、ま、せっかくだからハクノリにも登ってみましょう。
さすがにオールハイクアップして疲労がたまったせいか、ペースが落ちて、天狗原から 1 時間ほどで 2436m 三角点へ。
強風が吹いていて顔が痛くてタマらないので、さっさとシールを剥がして東斜面へドロップ。
うへー、モナカだあ。なるべくボウルの底に寄るようにラインを取りましたが、やっぱりそれでもモナカ。足が疲れたあ!
とりあえずヘッポコながらもファーストトラックをゲット。斜面を振り返りシュプールを見上げてみました。雪が良かったら一気に下れたのですが、何回か立ち止まって休んだので、サマにならないシュプールですが。
天狗原に下ると、単独の方がちょうど登ってきて、ハクノリに登り始めるところでした。ん?つまり、ハクノリさえ諦めていれば、わざわざオールハイクアップせずに、ゴンドラで上がって楽できたっていうこと?ま、今さらそんなこと考えてもしょうがないか。
そのまま滑り続けて山ノ神尾根側へ。2072m 標高点の北側の尾根を滑り降りるのが当初の予定でしたが、ちょっと西側に寄りすぎました。結局、狭い唐松沢へと下ってしまうことに。
沢が割れていたり、斜度が緩くて下りラッセルした前回の教訓もあり、唐松沢には下りたくなかったんだけどなあ…。
しばらく沢筋を行くと…、ほら、やっぱり。でっかい穴が開いていました。これは落ちたらタダじゃ済まないよ~。だから嫌だったんだよなあ、沢筋を下るのは。ここは慎重にトラバースして通過しました。
晴れて沢底の雪は腐り始めていましたが、さすがにロッカー板はよく滑ってくれます。さほどの苦労もなく沢を下れました。
沢の幅が広くなり、温泉臭が漂う場所(地点B)から登り返すことにしました。
風吹大池へは、湿雪ラッセルしながら 200m ほどの登りになります。開放感のある雪原を横切り、尾根に乗り上げるという、ほぼ最適ルートがとれたと思います。
風吹大池の南側の高台(地点C)に登り上げると、そこは景色の良い展望台。風吹大池がやっと見えるようになりました。
高台から斜めに滑り降り、すっかり平坦な雪原となっている吹雪大池のど真ん中を横切りました。んー、この周辺の景色は素晴らしい。
小敷池の東側の急斜面をトラバースして、横前倉山の西側の尾根へと乗り上げ、ひと登りでようやく横前倉山の山頂に到着。ちょうど 1 年ぶりの山頂です。
見覚えのある景色を楽しみながら滑走準備していると、後続の 4 人パーティが追い付いてきました。
さて、もう 13 時半を過ぎているので、あまりのんびりしていられません。さっさと下ることにしましょう。
山頂からドロップポイントまでの間には、わずかに登り返しがあるのは知っていましたが、去年とは違い今年はこの間が激しく波打っていて通過にひと苦労。
いよいよお待ちかね、ドロップポイントへとやって来て、北東斜面を見下ろします。
お~、やっぱり急斜面ですなあ。
まずは写真正面のハーフパイプにドロップ!数ターンしたところで、ちょっとヤバそうな感じがしたので、スキーヤーズレフトの平坦な斜面へとトラバースしました。
トラバースしていると、嫌な予感が的中。スキーカットでスラフがゾロゾロと流れてしまいました。風吹大池へのハイクアップの途中で氷化層の上の新雪が流れた場所があったので、そうなるかもなあ…とは思っていましたが。
数ターンの後にフォールラインを避けるようトラバースする滑り方で慎重に下りました。去年はパウダーを蹴散らして豪快に滑れたのになあ…。
滑り出しはまずまずでしたが、ちょっと標高を下げると、ガリガリの氷化層に底突きするようになってしまいました。
登山道のある細尾根にうまく乗り上げて、順調に南俣沢の橋(地点 D)へ一気に滑走しました。シールを貼って林道を登り返してから、林道をショートカットして、来馬の除雪終了点(地点 F)に 15:33 に到着。
ロングルートの後に人里を見ると、ホッとひと安心しますね。
できれば北小谷 15:36 発の列車に乗りたかったのですが、さすがにもう間に合いません。次の列車まではかなり待たなければいけないので、値が張りますが道の駅・小谷からタクシーで栂池へ戻ることに。
運転手さんも慣れているらしく、「スキーで来馬に下りてきたの?」と、よくご存じの様子。聞いてみると、やっぱり小谷でも木曜日は雨だったそうです。あの氷化層はそのせいだったのでしょう。小谷なら雪だったのでは…と期待していましたが、なかなかうまくいかないものです。
ともあれ、丸一日良い天気で良いツアーが楽しめたので、良しとしますか。それにしても、よく歩いた一日だったなあ…。累積約 1900m の登りでヘトヘトです。
みなつりさん こんばんは
予定通りシーハイルルートを辿ってみたのですね。
下から歩くとは大変だったと思います。
パウ食べ損ねた感ありかな。
2月はこのまま暖かい日が続きそうですね。
3月寒波に期待しましょう。
maoyuki さん、こんばんは。
結局のところ、下からハイクアップした意味はあんまりなかったような…って感じです。
もうだいぶん暖かくなってきたので、そろそろ標高のある場所じゃないと、厳しくなってきましたね。
今後寒波が入ることを私も期待しています。