重力に戯れる愉しみ

最近はフリークライミングばっかり。

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針ノ木岳直登ルンゼ、蓮華大沢右俣 2012年5月13日

滑りたかったけれどなかなか機会がなかった蓮華大沢に、初めて行ってみることにしました。今回は針ノ木岳からのピーク滑走も絡めるという欲張りプラン。これ、前々から一度やってみたかったんですよ。

昨日の積雪のせいで気がかりでしたが、幸い雪崩の危険を感じるような斜面には遭遇しませんでした。ただ、予想どおり腐ってストップスノーになってしまい、苦労させられる部分が少々あり。

それでも、今残雪期で今のところ最上のザラメを楽しめたし、2本も滑れたし満足満足。ビッグな一日でした。

GPS Log

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(橙: 歩行、赤: シール歩行、青: スキー滑走)

記録

日付2012年5月13日(日)
天気快晴のち高曇り
ルート
  • 扇沢・市営駐車場 1390m 5:17
  • マヤクボ沢出合 2235m 8:01/8:24
  • 針ノ木岳 2821m 10:47/11:10
  • 峠へ登り返し 2350m 11:45/11:52
  • 針ノ木峠 2545m 12:23/12:46
  • 蓮華岳 2799m 14:22/14:28
  • 扇沢・市営駐車場 1390m 16:02

雑記

昨日から一転して天候回復。早朝から雲ひとつない青空が広がる山日和になりました。

扇沢の無料駐車場は案外空いていたけど、あまり山に入る人は多くないのかな…?

針ノ木雪渓

針ノ木雪渓

関電の作業道路から針ノ木雪渓左岸に入り込むと、すぐに雪が現れるようになりました。しばらくはツボ足で。

まだ陽が当たらない蓮華大沢

まだ陽が当たらない蓮華大沢

雪渓を挟んで対岸の大沢小屋付近にはテントが数張りありました。ちょうど雪上講習会が付近で開催中でした。どうやらみなさんテント泊だったようです。

蓮華大沢の出合でひと休み。ここからシール歩行に切り替えました。

爺ヶ岳を振り返り見る

爺ヶ岳を振り返り見る

左右の雪はほぼ落ちきったようす。雪渓の真ん中に落ちたデブリは、かなり綺麗に均されています。デコボコで苦戦することが多い針ノ木雪渓ですが、今日なら滑っても快適そうな感じ。

マヤクボ沢出合から針ノ木岳を見上げる

マヤクボ沢出合から針ノ木岳を見上げる

マヤクボ沢出合いで大休止。すると、スプリットボーダーさんが追い上げて来ました。前夜は大沢小屋付近でテント泊したそうです。昨日は上部の風が強すぎて大変だったとか。種池山荘とはそう距離があるわけじゃないのに、かなり状況が違っていたようです。

あとわずかで針ノ木岳山頂

あとわずかで針ノ木岳山頂

針ノ木峠側の肩まではシールで登れましたが、山頂手前に立ちはだかる雪壁だけはどうにもならないので、アイゼン、ピッケルで突破。 針ノ木岳の山頂は、さきほどのスプリットボーダーさんが先にゲット。残念ながら体力負けでした…。

針ノ木岳山頂から、立山、剱、後立山のパノラマ

針ノ木岳山頂から、立山、剱、後立山のパノラマ

やっぱりいつ来てもこの山頂からのパノラマは素晴らしい。北アルプスをほぼ全て見渡せます。

針ノ木岳山頂から、表銀座、槍穂高のパノラマ

針ノ木岳山頂から、表銀座、槍穂高のパノラマ

さて、のんびり景色を眺めていたいけれど、この後もあるのでそろそろ出発。

針ノ木岳直登ルンゼ

針ノ木岳直登ルンゼ

まずは山頂から直登ルンゼ(勝手に命名)にドロップします。残念ながら1stは取れなかったけれど、綺麗な斜面なので楽しみ。

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なんかズレズレだなぁ…もうちょっとキレの良い滑りがしたい…。

上部は良い感じでしたが、斜度が緩くなってくると板が引っ掛かるストップスノーになってきました。やっぱり予想したとおりになっちゃったか…。

その後はマヤクボ沢に合流し、新雪を被っていないむしろ汚い斜面を拾いつつ、マヤクボ沢出合いの上部で1本目終了。シールを貼って針ノ木峠へ登ります。

針ノ木峠から蓮華岳への登り

針ノ木峠から蓮華岳への登り

針ノ木峠に到着すると、ちょうど南側の針ノ木谷へ3人パーティがドロップしようとしているところでした。覗き込んでみると、針ノ木谷はかなり下の方まで雪が続いていて、良い感じでした。この谷も長年滑ろうと思っていて実現できていないんですよね…、峠への登り返しが大変そうだけど。

峠ではスプリットボーダーさんとまた一緒に。我々と同じくこれから蓮華大沢を目指すとのこと。

ボーダーがスバリ岳からドロップ!

ボーダーがスバリ岳からドロップ!

蓮華岳への稜線を歩いていると、ボーダーがスバリ岳からドロップしているのが目に留まりました。いや~気持ちよさそうな斜面だなあ、次の機会にはあそこを滑ってみたい!

蓮華岳への稜線

蓮華岳への稜線

スプリットボーダーさん達の3人組は、既に蓮華大沢右俣のエントリーポイントに到着していました。

蓮華岳山頂から右俣上部を見下ろす

蓮華岳山頂から右俣上部を見下ろす

3人組が滑り出すのをお見送り。みなさんカッコイイ。

だんだん高曇りになってきて、ちょっと肌寒くなってきました。これから日が傾き、斜面が硬くなり始めるので長居は無用、いちおう蓮華岳の山頂は踏んでおいて、早々に下山しましょう。

さて、我々も右俣にドロップ!

ナイスザラメ!

ナイスザラメ!

やったあ、針ノ木岳の直登ルンゼ以上の快適ザラメ!

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上部はほぼ面ツルでした。

蓮華大沢右股を滑り降りる

蓮華大沢右股を滑り降りる

上部の枝沢が合流した中間部から下は、デブリ跡とストップスノーでやや厳しいコンディション。も~モモがパンパン。

実際の総延長は針ノ木雪渓とほぼ同じくらいのはずなのに、蓮華大沢はずいぶん長く感じました。幅が狭いせいかもしれませんね。大沢小屋の対岸まで下ってきた頃には、もうヘトヘト。でも心地良い疲れでした。

やっぱり、針ノ木雪渓界隈って良いエリアだなあ…と再認識。滑りたい斜面が目白押しのザラメ・ワンダーランド。ぜひ来年もまた。


これまでのコメント

  1. maoyuki より:

    こんにちは
    おや!海外から無事帰っていたのですね。
    なんか遠征報告もコアの部分が抜けていたので、
    ケガして大人しくしているのかなあと思っていたのですが
    爺ヶ岳で新雪、針ノ木マヤクボと蓮華大沢で跳ねてましたか。
    元気で何よりです。
    まだひと月くらいは滑る所あるのでどっかでやりましょう。

    • ryo より:

      シャスタでは怪我もなにもなく、カリフォルニアでは楽しく9日間過ごしました。実は帰国直後にひいた(飛行機で感染した?)風邪が長引いて鬱陶しかったのですが。

      山行記録は、面倒なのと書く暇がないので後回しにしているだけです。アップはいずれそのうち…。

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